子どものピアノコンクール
「ピアノコンクール」と聞くと、とても敷居が高く、音大やピアニストを目指す上手な子じゃないと出れないもの…と思われがちですが、国内の子ども向けコンクールの多くは、プロのピアニストを目指す国際コンクールとは違って、ピアノ教室に通う生徒さんがコンクールの舞台を踏むという経験を積む事で、日頃のレッスンや練習を充実させるためのものが多く存在します。
コンクールで演奏する為に、いつもより練習を積んでレベルアップしていく事、緊張感の高いステージで高い集中力を発揮して演奏する経験をする事、そこには将来的にも大きなメリットがあると思います。
しかし私は〝コンクールは「絶対に」受けた方が良い”という考えではなく、
お子様が、
・大きなステージで弾いた時の感動をもっと味わいたい
・度胸をつけたい
・一生懸命練習した曲を色々な先生に聞いてもらいたい
・自分の演奏レベルを知りたい
・課題を知りたい
と思っていたり、
保護者様が、お子様が育つ過程の中で音楽とともに成長していってほしいな、とお考えになっているような場合にそれを私たち指導者がサポートしていけたらいいな、と考えています。
さて、3月末には『かながわ音楽コンクール』の第一次予選があり、お教室の生徒さんも数名出場致します。
何ヶ月もかけて一生懸命練習してきたものは、目には見えないけれどお金では買うことの出来ないとっても貴重な経験をしている真っ最中です。
ラストスパート、あとは満足して舞台から帰ってこれるようがんばりましょう!
ここで少しコンクールに出場するとどんなことがあるの?というような疑問にお答えしようと思います。
演奏力がみるみるアップ
選んだ曲を深く掘り下げて勉強するので、演奏力が上達します。
通常の教本のレッスンでは、1曲に何カ月もかけてレッスンすることはあまりありません。
深く掘り下げ細部にわたり練習することで、考察力・技術ともに上達します。
目標達成能力の習得
目標を決め、それに向けて努力(練習)をします。そして達成することで、〝自分は出来る〟という自信が付きます。〝頑張る力〟はピアノだけではなく、色々なことでお子様にプラスになると思います。
沢山の「学び」
本番の日に向けて計画的に練習する⇒計画力
本番暗譜で演奏する⇒集中力
毎日目標に向け練習する⇒努力する力
出来ない所をどうやって可能にするか⇒問題解決能力
など、音楽的に成長するだけではなく、将来的に必要な〝生きる力が付く〟と言われています。
大切なライバルからの刺激
コンクールの多くは学年ごとに課題曲が設定され、その中から選曲し演奏します。
そのため自分と同じ年齢のお友達が、自分が弾いた曲を演奏をしているのを聴くことができます。
参加するために集まってくるお友達はお教室の中だけでは見つけることが難しい同じ目標を持つ「大切なライバル」でもあります。
その大切なお友達の演奏を聴くことによって、気づかされること、他人の演奏を通して客観的に自分自身を評価できるようになることも、大事なことの一つです。
さらにお姉さんやお兄さんの演奏を聴き刺激を受けたお子様は、あんな風になりたいという思いを抱いたり、マネをしてみたり、とても良い影響を受けています。
最後になりましたが、コンクールに参加するのはお子様ですが、ご家族の思い出にもなり、ご家族の絆が強くなり、それはかけがえのないものです。そこでのお子様の成長と、ご家族が応援することで得られる一体感は何物にも変えられない経験となります。
もし「やってみよう!」と思われる方はコンクールを〝ステップアップするツール〟として活用してもらえたらいいなと思っています。
昨今はコンクールといっても色んなコンクールがありますので、お子様に合わせてコンクールを選び、受けることで成長できるように、私たち講師陣が丁寧に指導致します。
興味をお持ちの課題曲はぜひ担当の講師までお申し出いただけたらと思います。